そもそも乾癬は薬で治るのでしょうか?その疑問は長年、治療し続けて治っていない現状から見ても残念ながら薬に期待を寄せることはあまりできません。
ステロイドの弊害はすでに述べましたが、薬の役割は症状を抑えるという目的であり、乾癬を治す為ではないという事です。
症状を抑えるために使っているという事は薬の投与を止めれば再び、症状が現れる。それならと投与を止めずに継続的に使用続けると今度はその薬の抗体が出来てしまい効果が少なくなる。
さらに薬が強くなる・・・、副作用も強くなる・・・。薬で治るどころか、症状を悪化させることも少なくないのです。
西洋医学の限界はこの乾癬治療からも見てとれます。乾癬と言う病気に20年以上苦しんでいたと言う人も存在しているのですから薬に期待が出来ないということなのでしょう。
医者も症状があらわれて苦しんでる患者を前に治せませんと言う言葉は絶対に使いません。目の前の症状を抑えて「じっくり治していきましょう」という言葉でお茶を濁すのではないでしょうか?
そのじっくりが20年以上も続いたとしたら・・・。もう治せないと言っても過言ではないはずです。
原因を追究すれば打開策が見えてくる
乾癬になる人もいれば、ならない人も当然います。むしろ、ならない人の方が断然に多いのですから!ならば、なぜ自分は乾癬と言う病気になってしまったのかを考えることで打開策が見えてきます!
まず、病気になってしまったあなたと、病気にならない人とは違うという事を理解しましょう!そしてあなたが目指すのは目の前の症状を治す事ではなく「ならない人」になる事なのです。
乾癬になってしまったと言う事は普通の人よりも皮膚が弱い、免疫力が無い、自然治癒力が弱いという事が言えます。プラスして薬に今まで頼ってきたのなら副作用を持っている事になります。
ですから皮膚を強く、免疫力をつけて自然治癒力を高める事が乾癬の根本的な治療になると考えるべきだと思います。
そうする為にどうすべきか、何をするべきなのかを考えることが一番重要な事だという事です。実際にそれを追求して完治させた人もいるので薬からの脱却を目標にしなければならないという事なのです。
どの薬が効くというよりも薬から離れる事を考えて行きましょう!
乾癬の薬について
乾癬になってしまったら、どうしても薬が必要になります。自然治癒をする疾患ではないので、何らかの薬を使って改善や進行を止めることが必要になるのです。
まず塗り薬としてはステロイド外用薬が使われます。効果も早く、即効性がありますが長期使用は皮膚萎縮や毛細血管拡張など、いろいろな副作用が出るリスクが高まります。
またビタミンD3外用薬は表皮細胞が異常なスピードで増殖しますが、その増殖をセーブする効果があります。
皮膚の盛り上がりに効果がありますが、脱力感や食欲不振などの副作用が全身に起こるリスクが高くなるとも言われています。
しかし長期間つかって皮膚萎縮などのステロイドのような副作用は起こりません。またビタミンD3とステロイド薬を合わせた軟膏も人気があります。
またサリチル酸軟膏や尿層軟膏などは特に乾癬用の薬品ではないものの、皮膚を潤して角質を剥がす効果があるので補助的な薬として使うことも多いようです。
乾癬の内服薬としてはビタミンA誘導体や免疫抑制薬などが使われますが、レチノイドは光線療法とセットで摂取することが多いようです。
また生物学的製剤はインフリキシマブ、マダリムマブ、ウステキヌマブ、セクキヌマブなどがあり、これらはどれも皮下投与となります。
また最新の新薬としてレミケードによるレミケード治療というものも注目されています。レミケード治療では疾患利用者の90%弱が、皮膚症状に改善がみられました。
そして長期間の皮膚症状の改善効果、そして変形した爪の改善、関節症性乾癬による関節破壊の進行も抑える結果が期待できます。また膿疱性乾癬や乾癬性紅症も改善することができるのです。
このように今までよりまた一段と乾癬の患者さんには朗報とも言える、点滴投与タイプの新薬が認可されました。レミケードは2カ月に1回の点滴を続けていきます。
ただし1回の点滴には2時間かかると言われています。また点滴中には血圧や体温の検査も定期的に行われます。それによって副作用が出たときの早い対応ということが徹底されているのです。
乾癬の治療薬開発
まだ完全に治療できる方法が分らない乾癬は、その症状の厳しい症状から今の治療薬の研究、開発はずっと続けられています。そしてまた今回新薬が発表され大きな期待が持たれてします。
今回開発された新薬は生物的製剤であるセクキヌマブですが、これに終らずもちろんこれからも、もっともっと乾癬完治が期待できる治療薬が開発されることと思います。
さて、今回2014年に発表された新薬はどのようなものなのでしょう。
乾癬の多くは青年期から中年期に好発しやすい、慢性再発性疾患と言われています。世界では3%の人がこの疾患を持っておおり、日本でも約43万人はいるとのことです。
乾癬の中でも特に皮膚に影響の出る尋常性乾癬が多いと言われています。もちろん関節の変形などが起こるタイプの乾癬もありますが、治療は難しいということです。
インフリキシマブ(レミケード)やマダリムマ(フュミラ)などと同じ生物的製剤ですが、これらでも効果のなかった疾患に効果があると言われています。
投与法は初回に300mgの皮下注射、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後まで週1回の150mg投与、その後8週間に1回の皮下投与となります。
セクキヌマブは中等症から重症の尋常性乾癬に対応できる薬として開発されたものです。国際共同第Ⅲ相プラセボ比較試験では18.8%に副作用が見られたとのこと。
鼻咽頭炎や頭痛、下痢、上気道感染、アナフィラキシーなどの敏感症反応や好中球数減少も報告があると言われていますが、全体的な副作用はそんなに多いというものではなく、安全性が高い治療薬と言われています。
また2015年5月には中外製薬とマルホが共同研究して開発した、尋常性乾癬用の配合外用薬も発表されています。
活性型ビタミンD3誘導体と合成副腎ホルモンの配合薬の2つですが、ひどい症状の場合はどちらも使うようになります。
中外が製造販売を承認保持をして、マルホが情報提供活動と販売を担当するということだそうです。
今後もこのように少しでも効果のある薬剤が開発されてくるので、乾癬も治らない病気ではなくなる日もそう遠くはないでしょう。
乾癬治療に新薬登場
2014年11月28日より薬事、食品衛生審議会医薬品第2部会は、乾癬治療の新薬など7製品が承認を審議し了承されることとなり、その中の一つに今多くの乾癬患者の改善が期待されています。
今までの治療で改善が難しかった尋常性乾癬や関節性乾癬に対して有効となっているものです。
乾癬は世界中の人口の約3%と言われ、日本でも約43%の人がこの疾患に悩まされていると言われています。3%というと100人に3人ということで決して少ない数ではないのです。
乾癬患者の多くは皮膚に症状がでる尋常性乾癬と言われていますが、関節性乾癬は関節が炎症を起こして強ばって変形してしまうという症状があります。
治療法には活性性ビタミンD3製剤やステロイドなどを使った治療や、紫外線照射、免疫抑制剤の内服などがあります。
重傷者には点滴静注製剤などの生物学的製剤が使われていますが、効果は50%程度と低く時間がかかり高額ということもあって続けられない人も多くいるのが現状です。
コセンティクス皮下注150mgシリンジ、コセンティクス皮下注用150mg(セクキヌマブ遺伝子組み換え、ノバルティスファーマ)は、尋常性乾癬と関節性乾癬に有効である新有効成分含有医薬品として、再審査機関は8年を要したものです。
インターロイキン174を阻害する薬剤で重症乾癬患者の治療選択になるとのこと。欧米では2013年より審査中となっています。
投与方法としては初回に300mgの皮下投与をします。それから1週間後、2週間後、さらに3週間、4週間まで打ち、そこからは4週間に1回のペースで皮下投与していくというものです。
体重が60kgに満たない者については1回150mgを投与することになります。
セクキヌマブは中等症から重症の局面型皮疹を有する乾癬患者を対象としたもので、日本と他6カ国共同試験で有効であること、有効性が高いことが確認されているとのことです。
乾癬はとてもつらいものであり、治療をしていかなければ治るものではありません。その治療に光がまた一つ増えたということはとても嬉しいことではないでしょうか。