乾癬治療は難しいとされていますがその理由は特効薬がないからだと思います。乾癬の治療薬で主流のステロイドも原因を治すためのものではなく、症状を抑えるためだけのものです。
要するに対処療法であって乾癬と言う病気の根本になんら働きかけていないという事になります。
結局のところ、乾癬を治すための試みは体質改善。つまり元々人間に備わっている素晴らしい機能、自然治癒力や免疫力といったものを伸ばすことが重要だという事です。
実際にそれらを試みた人たちの中には大きく改善させた人や完治までさせた人もいるのです。
体質を改善させることは昨日今日で出来る事ではありません。薬を塗って完治させるほど簡単なものではありませんが、遠回りのようで着実に乾癬の症状を抑え、治癒させる方向に繋がっていくのだと思います。
自然治癒力を高めるために
自然治癒力を高めるためにこれをすれば高まるという単純なものではありません。だからこそ何をどうしてよいのか分からないという事になるのだと思いますが、基本的な事をまずやってみる事です。
睡眠をしっかりととり、バランスの取れた食事をし、適度な運動をする。これが人間が健康的に過ごすための絶対的なものです。これをしっかりとしていく事がまず大前提になります。
もし、自分に不規則な生活など心当たりがある場合はすぐに改善させるようにしていく事が乾癬治療につながるのです。
また、ストレスも大敵です。一見、ストレスと乾癬は結びつかないと思いますがストレスは体に相当影響すると言われています。ホルモンのバランスが崩れ免疫力低下を招いてしまうのです。
そうなれば当然、皮膚のトラブルも発生しやすくなるのです。巡り巡って乾癬に影響するのです。逆に元を突き詰めていけばストレスという事も言えるのです。
乾癬を食事療法で改善する
乾癬治療には漢方を取り入れる医師も多くいます。結局、西洋医学でも確実な治療法が見つからない、原因さえもいまひとつという状況です。
そのためアトピーなどと同じ、免疫のトラブルが要因であることから、体質改善のために漢方を取り入れる医師も多いのです。
結論から言うと漢方だけでも、西洋医学だけでも治療は難しく、両面から行うことが一番望ましいとも言われています。
体質改善と一言で言ってしまうと単純に聞こえてしまいますが、人間の体はとても精密にできており、どこ一つ取っても関連がないところなどないのです。
西洋医学は一つひとつの痛みや状態だけを改善するという方法ですが、東洋医学は体の癖とも言える質を変えることから始まります。
そのためすぐに効果がでないことも多く、ある時から急に良くなってくるということもあるのです。
いわゆる、この薬を飲むと何時間後にどういう効果が出るというような一般の薬とは違います。しかし西洋医学でも、まだまだ解明できないことはたくさんあります。
というより生命の神秘はとうてい解明できるものではないはずです。だからこそ、自然の生薬のじわじわと体質を改善する効果も利用すべきではないでしょうか。
乾癬を治すというより、今の体質を変えることで乾癬も改善されていくというイメージに近いかも知れません。もちろん乾癬の症状に適した生薬を配合することで、乾癬もだんだん落着いてくるという効果も期待できます。
漢方なら医師による処方の場合、ある程度配合されているものを用いますが、漢方薬局ではいろいろな生薬を配合から行ってくれる漢方医のいるところもあります。
つまり洋服なら既製品かオーダーメードかということになるわけです。もちろん今飲んでいる治療薬と兼用して飲めるものを調合してもらうこともできるので、1度漢方薬局に相談するのも一つではないでしょうか。
乾癬は薬を飲んだり、塗ったりしてすぐに治るという疾患ではなく、きちんと時間をかけ、上手に付き合いながら改善していくものだということも忘れないようにしましょう。
乾癬の原因と漢方での改善
乾癬は日本でも約10万人以上はいると言われている皮膚病ですが、少し盛り上がった赤い発疹ができ、ふけのようなものが出てボロボロと落ちるという症状です。
細かいものがたくさん散らばって発症する場合やそれが大きくなって、ひどいときには背中1面に出るということもあります。頭にできれば脱毛にもなり、顔にできれば真っ赤な顔になってしまいます。
乾癬は表皮の細胞の増殖と角化異常と言われていますが、免疫の誤作動と考えられています。西洋医学ではステロイドを使って治療しますが、完全に完治することなくステロイドを離せない生活になってしまうことにも。
特に食生活の欧米化やストレスなども、要因の一つになっているのではないかとも言われています。また基本的に遺伝子が関係しているとも言われていますが、それもはっきりはされていません。
そんなやっかいな疾患だからこそ漢方薬で体質から改善するという方法も、多くの人が行っているというのが現状です。
特に漢方では血熱といって血に熱がある状態のことを指めすもので、漢方ではこの血熱に対して清熱涼血薬というタイプの漢方薬を処方することになります。
乾癬に使われる漢方薬のポピュラーなものをご紹介しましょう。
清営顆粒(せいえいかりゅう)や黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は血熱を取ります。また温清飲(うんせいいん)は血熱を取り、その上潤いを補う効果も期待できるものです。
そして冠元顆粒(かんげんかりゅう)は血のめぐりを良くし、銀翹散(ぎんぎょうさん)は体の表面の熱を冷やし飛ばすという効果があり、また当帰飲子(とうきいんし)は潤いを補い乾燥を改善し、瀉火利湿(しゃかりしつ)は湿熱を取ると言われています。
また五涼華や五行草、白花蛇舌草、水快宝などの漢方サプリを使ったりすることもあるようです。
一般病院でも漢方を体質改善として取り入れているところもありますが、本格的に漢方で改善を考えるなら、漢方専門の薬局で相談することが好ましいのではないでしょうか。
乾癬を食事療法で改善する
乾癬を食事療法で改善するには、どのようにしたらいいのでしょう。食事治療はそれなりに食事制限も出てきます。
乾癬の人の食事の傾向を実践するという緩いタイプではなく、食事療法を考えるならやはりそれなりの覚悟が必要になります。
まず油分は料理で極力使わないことです。どうしても使うときにはオリーブオイルやココナッツオイル、ゴマ油などを少量利用しましょう。サラダ油やマーガリンは厳禁です。また脂分の多い肉は避けましょう。
鳥肉も皮と脂肪は避けるようにします。肉はマトンと鶏のササミと胸肉になります。そして全体に肉を減らして魚と豆腐を増やすようにしましょう。
できれば玄米を食べるようにしたいものです。洗った玄米に熱湯を白米の1.5倍入れて普通に電子ジャーでおいしく炊けるので面倒なことはありません。白米の変わりに玄米を主食にし野菜を増やし、肉を減らすというのが基本です。
ただし野菜でもトマトとピーマン、なす、じゃがいもなどは避けるようにしましょう。きのこや海藻をたっぷり摂るよう心掛けます。
魚は焼く、煮るならどんなものでもOKです。でも刺身はアウト。つまりお寿司も我慢ということになります。卵は油を使わずに1日おきぐらいならOKです。
着色料や保存料などが使われているものは極力さけ、インスタントや冷凍食品なども避けるようにします。刺激物は避け、お酒は極力減らすようにしタバコは禁煙しましょう。
またカフェインは刺激が強いので、ウーロン茶や緑茶、たんぽぽ茶、ルイボスティーなどもデトックス効果があります。
また、どくだみ茶やクマザサ茶なども血液をキレイにしてくれるお茶として人気があり、これら健康茶もおすすめです。
このようなお約束が乾癬の食事療法です。このままストイックにこれを実行するか、これを参考にできるだけこのような食事を理想とするかは、それぞれが決めることではないでしょうか。
ストイックになってストレスが溜まりすぎるのも問題があります。
乾癬のための食事レシピ
乾癬を患っている人にとって食事も大切になります。食べた方がいいもの、食べない方がいいものなどがあるので、それを考えた食事レシピを考えてみましょう。
食事のメニューの1つに取り入れてみてはいかがでしょう。基本は魚や豆腐を中心にしたタンパク摂取にして、脂肪分を減らすようにします。そのため肉はあまり多くせず、魚中心にしていきましょう。
例えば肉でも豚肉や牛肉より脂肪の少ない鳥のササミなどを使うようにして、動物性タンパクを摂るようにします。そこでまず鳥のササミを利用したメニューをご紹介しましょう。
*冷やしササミ
まず鳥ササミを1口大に切って片栗粉を薄くまぶします。熱湯が沸騰したら、その中にササミを入れて火が通るまで入れておきます。火が通ったら引き上げ冷たくします。
ポン酢やごまだれに付けて食べると、ツルンツルンした口当たりでパサパサ感もなくしっとりしたササミが楽しめます。
*ササミの酢鳥
またちょっとガッツリ食べたいときには、ササミに小麦粉を付けてフライパンで焼きます。玉ねぎやニンジンなどザックリ切ったものを炒めておき、そこに焼いたササミを混ぜて酢豚の味付けをしましょう。
水と酢と醤油を1に対して、砂糖を2、片栗粉少量を混ぜたものを最後に流し込んで炒めれば出来上がります。調味料にケチャップは避け、ピーマンも避けましょう。
*揚げない豆腐
一般の揚げ豆腐のように油で揚げず、四角に切った豆腐の全面に片栗粉をつけ、フライパンにオリーブオイルを敷いて、そこで焦げ目がつくように軽く焼きます。
焼いたものにそばつゆをかけて、生姜を擦ったものを乗せて出来上がりです。
毒素を少しでも排除するためには、腸内環境を良くすることが必要になります。そこで海藻やきのこを上手に食べるようにしましょう。
*ワカメと玉ネギのすのもの
ワカメと玉ねぎはどちらも血液をキレイにし、腸内環境も良くするものです。そこで玉ねぎのスライスとワカメを混ぜ、そこに黒酢と砂糖少々と醤油少々を入れて酢の物を作りましょう。
黒酢も腸内環境にもとても効果があるので、この3つの成分は是非体内をキレイにするために食べたいものです。
*きのこを何にでも入れる
きのこを炊き込みご飯や、すのもの、みそ汁、炒めものなど、何にでも入れるように意識しましょう。きのこは多すぎると飽きてしまいます。
いろいろなものに少しずつ入れるようにすると、知らないうちにたくさん食べることができるはずです。