乾癬の治療法について

乾癬というと一生治らないというイメージがありますが、確かに完治ということはなかなか難しいものと言われています。

しかし病気と上手に付き合うことで、まったく普通に乾癬とも知られずに暮らしている人もたくさんいます。そこでどのような治療があるのかざっくりご紹介したいと思います。

まず乾癬の治療は大きく分けて4つに分かれます。まず外用治療として塗り薬、光線治療として紫外線照射、内服治療は飲み薬、生物学的製剤を使った治療は注射や点滴があります

またこれらを単独で使わずに兼用して使ったりすることもあります。ほとんどはまず外用治療からスタートして、光線治療、内服治療、生物学的製剤治療という流れになるようです。

乾癬の治療はやはりまず外用治療で効果がある場合は、それをずっと続けるようになります。炎症を抑えるために塗りますが、紅斑の治療にも高い効果があると言われています。

ステロイドのため長期使用によって皮膚の萎縮、毛細血管拡張などの副作用が起こることもあるようです。

D3外用薬は表皮細胞の増殖を抑えるものとして効果を発揮します。食欲不振、脱力感などがありますが、ステロイド剤の副作用は起こりません

光線療法紫外線の照射となりますが、外用薬だけでは回復が見られないときには、この方法を使うことがあります。有害な波長をのぞいた紫外線を当てる機器も普及されているので、安心して使えるものとなっています。

光に対する感受性を高める薬を飲んだり、塗ったりしてから光線療法を行う場合がほとんどです。

内服療法はいわゆる飲み薬ですが、レチノイド皮膚細胞の異常増殖や免疫反応を抑える内服薬が使用されます。光線治療並行して行うこともありますが、それでも難しい場合には生物学的製剤治療に移行となります。

生物学的製剤治療は点滴や注射となります。また組み合わせる場合は効果を上げることと、副作用を抑えるという両面からの目的で行われることが多いと言われています。

乾癬治療とガイドラインの関係

最近は医師はこのガイドラインに沿った治療を行うことがほとんどになっています。

ガイドラインとは臨床試験や論文などによる化学的な根拠に基づいて、疾患別にいろいろな治療法、薬品の使い方などが推奨されているものです。もともと医師の支援というかたちで作成されています。

昔はガイドラインだけに頼らず、自分の研究や体験、経験などによってそれぞれの医師が自分の治療法を持っていた時代もあります。

しかし薬の種類が多くなって医師が1人ですべて納得できていないことや、治療もそれに伴っていろいろ進歩したことで、ガイドラインを頼りにしている医師がとても増えてきました

また最近では医療裁判が多くなり、何か訴えられたときにガイドラインに沿った治療法、薬剤の使用法であれば、勝訴することができるのです。今は医療裁判の保険的なことにもなっているガイドラインです。

しかし、医師が自分の思った治療をしたくてもガイドラインから外れていると、やはり裁判のこともあるので自由の枠が狭まっているとも言えるようです。

ガイドラインは法律で決められたものではなく、あくまでも日本医師会が推進しているものなのですが、いざというときにはやはり大きな傘になってくれるということなのでしょう。

乾癬はガイドラインでは原因がまだ不明な点が多いので、結局根本的な完治ではなく表面的に抑えるということしかできません

そして乾癬の治療のガイドラインでは外服治療、内服治療、光線治療、生活習慣改善、精神的治療、生物学的製剤治療が推奨されています。それぞれに効果のある薬も推奨されています。

医師にとってはこのガイドラインとともに、製薬会社から来るMRに相談して薬を使うことも多いようです。特に数的にまだまだ少ない乾癬などは、医師によってはまだ治療をしたことのない人もいるほどです。

もちろん専門に治療を行っている大学病院の皮膚科の医師などはたくさん診ているはずですが、まったく体験が少ない医師もたくさんいます。

自分で難しいものは大学病院へ紹介する医師もいれば、経験がなくてもガイドラインに沿って自分が治療する医師もいます。

乾癬治療法の中から自分にあった改善法を選ぶ

乾癬の治療法は今いろいろありますが、その中から自分がどの改善法が合うのかは分りません副作用の少ない軽い治療法から1つずつ進めていき、自分の症状が改善するものを選ぶしかないと言われています。

乾癬の治療法は基本的には外用薬、内服薬、光線療法、生物学劇製剤を用いる方法があります。そしてそれらを試しながら治療していくことが必要になるわけです。

外用薬を使う場合、ビタミンD3の外用薬を使った改善法が多く使われるようになり、ステロイド外用薬との併用も治療割合の半数以上を占めていると言われています。

ステロイド外用薬は大量に長期間使うことで皮膚萎縮や毛細血管拡張など、いろいろな重い副作用があるため、これらの副作用のないビタミンD3との併用が多く使われる理由にもなっているのです。

またそれぞれの効力の足らないところを補うことで改善効果が高くなるため、この2つの併用が増えているとも言われています。

そして、外用薬だけの治療では思ったように効果が出ないときには、内服薬や光線を使った治療に変更することもあります。ビタミンA誘導体や免疫抑制薬レチノイドは光線療法と併用した治療もその1つです。

それでも効果が見られないときには、生物学的製剤はインフリキシマブマダリムマブウステキヌマブセクキヌマブなどが使われ可能性もあります。

しかし、これらはすべて段階を経て最終的に生物学的製剤治療へと進みます。やはり価格の問題や副作用の問題など、すぐに生物的製剤の治療を取り入れることはありません

また今後は他にもJAK阻害薬やホスホジエステラーゼ4阻害薬なども認可を控えて、治験が始っている状態です。

これらいろいろな治療法、治療薬によって、自分の乾癬症状に効果のあるものを選ぶことができるようになります。今後どんどん薬の量も増え、その選択範囲も広がることでしょう。

ただし、いまだ原因もはっきりされていないという状況は変わりなく、完治ということにはまだまだ時間がかかりそうです

乾癬治療法のベスト3

乾癬治療法にはいろいろな方法があります。大きくわけると外用治療、光線治療、内服治療、生物学的製剤による治療の4つに分かれます。

外用薬でまず治療をし、それでダメなら光線治療や内服治療。光線治療や内服治療のときには外用治療と併用することも多いようです。そしてそれでもダメだというときには生物学的製剤となっていきます。

この中でもやはり多く使われているのは外用薬治療です。その中でもステロイド系の塗り薬はとにかく、まず使う薬です。まず皮膚の炎症を落着かせ、肌あれを防ぎますが長期使っていると副作用が強くなってきます。

そしてもう一つビタミンD3誘導体外用薬です。乾癬は異常に細胞増殖が起こり、どんどん固くなっていきます。

そのためビタミンD3誘導体外用薬によって表皮をはがれやすくし、皮膚が硬くなることを予防し、ステロイド系の外用薬と併用して使うことが多いようです。

次によく行われる治療法として光線治療があります。外用薬ではあまり効果がないというときには、紫外線の照射を行うことが多いようです。紫外線にも波長があり、有害な波長をのぞいた紫外線を当てるようになります。

治りにくい場合や紫外線が普通の生活の中で、なかなか当たらない部分にはとても有効です。ナローバンドUVB療法と治りにくいものにはガーゲット型エキシマランプなどが利用されるようになってきています。

また塗り薬だけでは、あまり効果がないというときには内服治療も行われます。皮膚細胞が異常に増えてしまう乾癬の症状を抑えるために異常増殖を抑える薬を内服しますが、多く利用される薬がビタミンA誘導体レチノイドと、免疫反応を抑えるシクロスポリンなどがあります。

レチノイドは塗り薬を併用されることや、光線治療と組合わされることがあります。

以上の3つの治療法が一般的ともいわれているもので、それでも治らない、抑えられないという症状の場合に限って生物学的療法になりますが、治療費も1カ月十数万円と高額なのでなかなかできる人ばかりではないのが現状です。

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