乾癬治療で紫外線

乾癬治療で一定の効果がある紫外線を浴びる光線療法で紫外線を照射する治療方法です。

紫外線にはいくつか種類があり紫外線の中でも乾癬に効果があるのは中波長紫外線(UVB)と長波長紫外線(UVA)で皮膚に悪い影響を与えにくく、皮膚の細胞増殖や炎症を抑制する作用があるとされています。外用薬で良くならない場合に使われる治療でそれなりの効果が出ています。

ソラレンという光に対する感受性を高める薬を内服後に「PUVA療法」やブロードバンドUVB(紫外線B波)、ナローバンドUVB(紫外線B波)など紫外線を使用した光線療法だけでも数種類あります。

PUVA(プーバ)療法

古くから行われている光療法で紫外線に反応しやすいソラレンを投与して紫外線の吸収を高めてから長波長紫外線(UVA)を1~2時間照射する方法で塗り薬の外用や内服、入浴などの方法があります。

UVAの照射量が多いと、照射された部分が黒くなるなど長時間日焼けしたような痛みや発赤症状が現れることがあるので注意が必要です。また、短期間では問題ありませんが長期に渡ると皮膚がんの危険性が高まります。

UVB療法

薬を使用せず50㎝ぐらい離れたところから、中波長紫外線(UVB)を照射する治療方法ですがあまり使用されていない治療方法です。

後述するナローバンドUVBがUVBの中でも効果が高く日焼けの原因になる有害な部分を除去した光線を照射しており、それに比べメリットはありません。

ナローバンドUVB療法

最新の治療法でUVB療法よりも効果が高くソラレンも使用しません。一番普及している光療法で紫外線の中でも一番効く波長309から313ナノメートル(311±2nm)のごく限られた紫外線だけを使う治療方法で乾癬のみならず、アトピー性皮膚炎、白斑、多形日光疹、菌状息肉症の治療にも用いられています。

発癌性のリスクに関して不明な点が多いものの、様々な実験、臨床データではこれまでのUVBやPUVA治療よりも少ないと考えられています。

従来の紫外線療法よりも他の副作用や皮膚へのダメージは少ないものの日光過敏症や免疫抑制療法を受けている方、皮膚悪性腫瘍の合併のある方は受けることができません

治療の順序としてはまずテスト照射を行い最小紅斑線量を判定したら50~70%MEDにて照射を開始します。

20%づつ増量し皮膚に淡い紅斑がみられるようになれば中止、もしくは10%の増量幅、または照射時間を短くしていく方法で進められていきます。

これまでの紫外線療法で効果が見られなかった患者がNB―UVBに切り替えた結果、治癒した報告も多数あり効果は優れていることは確かですが、まだまだ新しい治療法であり今後、様々なデータが必要な段階であることも事実です。

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